大網白里市で大網中の学生を中心に、生徒みずから主体性を持って学び、自分のペースで勉強できる、ICTを活用した自立学習による学びの場を提供している、You-Youスクールみずほ台の塾長の佐藤です。
もうすぐお盆休みですね。当塾も8日より夏季休業期間に入ります。
夏休みを楽しみに少々浮かれていたところ、昨日の日経平均株価が大暴落したニュースには驚きました。しかも今日は一転して3400円の大幅値上がりとなり、再び歴史的な上昇幅を記録したそうです。
新NISAから株式投資をはじめたという方も少なくないようで、世間ではこれまで細々と話題になっていた日米金利の利上げだの利下げだのとは比べものにならないほどの騒ぎようです。
確かに個人の懐(フトコロ)具合に直結する問題ですから、長期投資のスタンスであっても株価の乱高下にはヤキモキします。海外旅行に行く人も減り、為替よりも株価の値動きの方が気になる人が多いのかも知れません。
今後の株価の見通しについては専門家が様々な意見を述べていますが、「日本株はこれからも上がる」というものから「これを機にさらに暴落する」という正反対の見解もあり、正直なところ「どっちが正しいのか」と戸惑う部分もあります。
しかし、こういう時こそ【物事はシンプルに】そして【多面的に】考えることが大切だと思います。
昨日(5日)の大暴落は円高ドル安となった為替相場も要因のひとつでしょうが、より大きな影響としては米国市場でのネガティブなニュースや経済指標の悪化などが引き金となり、リスク回避の動きが広がったためではないかと思っています(的外れでしたらごめんなさい)。
なぜなら、米国では長引く金利高の影響で金融機関の資金調達コストが上昇し、収益を圧迫していたからです。実際に、2023年の米国のVC(ベンチャーキャピタル)投資総額は前年より3割以上も減少し、活気があるのは生成AIなどのごく限られた成長分野にとどまっていました。
つまり、米金融業界全体がダメージを負いながら何とかやり過ごしてきたものの、ついに耐え切れなくなり、これまでの問題が表面化したのではないかと思っています。
しかし、ここから米国株が下落したり景気がさらに悪化したとしても、米国のベンチャースピリットは健在ですから、またいずれ再浮上することでしょう。
そして、米国経済に引きずられる格好で下落した日本株ですが、今のところ世界の機関投資家は日本株のポテンシャルは高いとみているようです。
例えば、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットは日本の5大商社の株式を増やすと公言していますし、カーライルやコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)といった世界的なファンドは日本株に特化したファンドを相次いで組成しています。
株価の動向ばかりに目を奪われがちですが、原因はひとつではありません。実態経済(景気)、金利と為替、株と債券は密接に関係しています。誰かが得をすれば誰かが損をする場面が訪れ、過度に偏ればどこかで調整が入ります。
重要なのは、現在の局面をどう捉え、今後どのような傾向になるのかを見極めることです。
いたずらにマスコミの情報に踊らされず、自らの頭で考え、行動していきたいものですね。